プロダクト分析カスタマーケーススタディ - Deliveroo | Mixpanel
カスタマーケーススタディ

500以上の都市で事業を展開する大手オンラインフードデリバリー会社Deliverooは、チームがMixpanelを使用して、エンゲージメントを高めてチャーンを減らす仮説を確認できるようにしています。

本部
ロンドン、イギリス
ウェブサイト
deliveroo.co.uk
業界
フードデリバリー
Deliveroo_Thumbnail

答えが見つからないまま
になったであろう仮説の確認

チーム間にわたる
データドリブン文化の構築

パートナーに対してどのようなエンゲージメントフローが上手く機能しているか
検証

会社

英国ロンドンに拠点を置くオンラインフードデリバリー会社Deliverooは、世界500以上の都市で事業を展開しています。同社は、迅速で信頼性の高い追跡可能な配達方法を提供することで前年比でみても急成長を遂げており、パートナーレストランの売上は最大30%増加しています。

Deliverooは、レストラン(配達)、ライダー、消費者というユーザーセグメントに基づく3つの異なるグループを運営・管理しています。ロジスティクスに非常に上手く対応して、それを異なるドメインに適用する他の配送会社と比べて、Deliverooのミッションステートメントは「最も信頼できる食品メーカーになる」という大胆なものです。「つまり、他社では取り上げない課題や機会を当社では取り上げるということです」とDeliverooを利用して食品・食材を販売するレストランパートナーやコンビニエンスストアが取引先であるRestaurants Group部門のJordan Ng氏は述べています。「当社のミッションは、レストランパートナーが当社を通じて食材を購入し、当社の総合的な購買力を活用することができる、Deliveroo Editions(シェアードキッチン)やDeliveroo調達サービスのようなものを探求して提供することを可能にします。私がワクワクするのは、このミッションステートメントは多様性に溢れたものでありながら、同社の情熱である食品に焦点を当てていることです」。

Ng氏は、Deliverooがプロダクトチームのフォーカス先を決めるのにデータが重要であると述べています。強固なデータソースがなければ、どの方向が最もインパクトのあるものかを十分に理解できません。

課題

Deliverooは2つの大きな課題に直面しました。

第1に、断片化したアナリティクスエコシステムを統合する必要がありました。パートナーは、マーケティングサイト、ブログ、レストランポータル、タブレットアプリなど、様々なアプリケーションとやり取りする可能性があります。

第2に、Deliverooはデータサイエンティストのチームを持っていますが、そうしたチームをより効果的かつ効率的に使用できるようにしたい、マーケティング、プロダクト、エンジニアリングなどのチームが、SQLを書いたり、データエンジニアの対応を待ったりすることなく、データに素早くアクセスしてレポートを実行する簡単な方法を提供したいと考えていました。様々なソースからのデータすべてを1つのファネルにまとめて、よりアクセスしやすい方法で社内の全員がデータを利用できるようにするために、DeliverooはMixpanelを実装することにしました。また、Mixpanelを利用することにより、Deliverooはエンゲージメントや新機能の利用状況を確認するセルフサービスレポートを作成し、データサイエンティストがより戦略的な作業を行えるようにすることもできます。

ソリューション

Ng氏のチームは、街中の夫婦で経営するシーフードレストランのような中小企業に焦点を当てています。こうしたレストランは、主に「Restaurant Hub」というツールを通じて、業務実績を確認したり、事業を拡大・管理するためのセルフサービスツールにアクセスしたりすることができます。

SMBチームが焦点を当てる主な指標は、エンゲージメント(デイリーアクティブユーザー数(DAU)、定着度、リテンション)、コンバージョン、チャーンです。

Deliverooは、レストランパートナーが同社のサービスを利用して、成功する、注文を受ける、高いROIを達成する、といったことを確実に行えるようにしたいと考えています。Deliverooは、サインアップから初回注文へのコンバージョンファネルを注視します。各市場について、パートナーに達成してもらいたい目標を設定して、チャーンを減らしてコンバージョンを増やしていることを認識できるようにします。プラットフォーム上でのレストランパートナーのパフォーマンスを追跡します。エンゲージメントは高いか?成功するかどうかの良い指標であるアクションを実行しているか?オンボーディングを行うのにどれくらいの時間がかかったか?「私たちは、パートナーがDeliverooを利用する決定を下してから、数時間以内に初回注文を受けることができるようにしたいのです。そのために、指標が追跡できることが重要です。」とNg氏は言います。

Deliverooは、Mixpanelのファネルを使用してユーザーの行動を追跡し、リテンションレポートを使用して全体的な影響を把握し、インサイトレポートを使用 してDAUを計算します。

「当社にとっては、パートナーのオンボーディングのジャーニーと成功へのジャーニーを最適化する方法を理解できることが重要です。Mixpanelを利用することで、全体像を把握することができます。当社のアプリケーションにわたるインタラクションを追跡することができます」

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Jordan Ng氏 シニアプロダクトマネージャー、Deliveroo Tweet to your network

結果

仮説の確認: DeliverooはMixpanelを使用して、DAUトラフィックの急増に関する仮説を簡単かつ迅速に確認しました。トラフィックが急増したのは、DeliverooがMixpanelを実装した数週間後でした。「数日おきに、デイリーアクティブユーザー数が急増した後に、通常のトラフィックに戻ることに気づきました」とNg氏は言います。

この時点まで、同社はエンゲージメントやトラフィックを詳細に調べていなかったので、急増するパターンについて理解する方法を知りませんでした。支払日と相関関係があるのだろうという仮説を立てました。急増するのは、パートナーへの支払が行われた後に、パートナーがログインする、請求書をダウンロードする、関連するその他の行動を取る、といったことを行うためだと考えたのです。

「この仮説を確認したかったので、Mixpanelにイベントデータを入力して、DAUと支払後にパートナーが取ると予想される行動(請求書のダウンロードなど)を比較するインサイトレポートを実行しました。この情報を数週間チェックしましたが、相関関係は全く見られませんでした」。 同社は1ヵ月分のデータを収集し続けた後に、毎週月曜日(連休の場合は火曜日)にDAUが急増していることに気づきました。「週始めなので、当然パートナーはログインします。フィードバックや前週の売上を見る、メニューを調整する、営業時間を変更する、といったことを行っているのです。Mixpanelを使用することで、支払日に関係しているという仮説を確認・反証することができました」。

Mixpanelがなければ、Deliverooはデータサイエンティストを関与させる必要があるので、恐らく急増についてそれ以上分析しなかったと思われます。「Mixpanel内で数回クリックするだけで、データを集めて、ダッシュボードに表示して、毎週追跡することができました」。

レストランのエンゲージメント: Deliveroo Hubには、レストランが注文と売上の指標を確認できる特定のセクションがあります。付け加えると、Deliverooは、そうしたセクションをパートナーがたまに(毎週または毎月)見ているだろうと思っていました。しかし、実際は、かなり多くのパートナーが、そうした指標を、1時間おきとまではいかなくても、毎日見ていることがわかりました。

「意外なことでした」とNg氏は言います。「そうした指標は、週末のレポート、月末のレポート、四半期末のレポート、などでチェックするものであり、より頻繁に確認して対応したいものだとは思いませんした」。

この発見は、Deliverooにとって役に立ちました。なぜなら、この機能をレストランはすでに使用していたので、追加投資が必要になる可能性は低いことが判明したからです。

「当時、正しいページにお客様がたどり着いているのかどうか確信がありませんでした」とNg氏は言います。「そうしたエンゲージメントレベルであることがわかったので、そのページが適切なランディングページであることを再確認しました」。

お気に入りの機能

  • グループアナリティクス: DeliverooのRestaurantsグループは、B2C企業内のB2Bセクションであり、ユーザーではなく事業体に焦点を当てています。多くの場合、SMB内では、1店舗のレストランが1人のユーザーです。概して、Deliverooの場合はそうではありません。多くのレストラン(特に大きなチェーンレストラン)には、複数のユーザーがいます。「特定のユーザーが特定の行動を取ったかどうかは、必ずしも重要とは思いません。レストランが行動を取ったかどうかが重要なのです。Mixpanelの機能により、これを追跡することができます」。グループアナリティクスにより、Deliverooは、複数のユーザーをそのレストランレベルに集約する、ファネルでそれらのすべてを確認する、コホートを作成する、リテンションを見る、といったことができます。Deliverooは、ブランド傘下のレストランのパフォーマンスなど、よりハイレベルのグループ化を行うために、この機能を使用し始めました。「グループアナリティクスを使用すると、従業員のチャーンが指標に影響を与えることを心配しないで済みます」とNg氏は言います。「レストランの代表としてツールにログインしている唯一の人物である従業員Aが辞めた場合、そのレストランに関して追跡していたすべての指標がその従業員A(ユーザー)にタグ付けされていると困ります。そのレストランにタグ付けしたいのです。グループアナリティクスにより、それが可能になります」。Deliverooのレポートのほとんどはグループアナリティクスのみを参照しますが、ユーザーレベルにてデータを参照するケースがいくつかあります。たとえば、マーケティングサイトのすべてのデータはMixpanelに対して発行されるので、企業は匿名ユーザーを見ることができます。

    「レストラン内でユーザーを分離するためのメンタルモデルがあることは常に知っていました。Mixpanel内でプロパティを構えるとき、それがユーザーなのかグループプロパティなのかを見分ける必要がありました。そこで分離が重要になるのです。今では、モデリングと分離方法は、ずっと明らかになっています」

  • IDマージ:「この機能がローンチされたことを知ったとき、Mixpanelが私たちの心を読み取ったと思いましたよ」とNg氏は言います。「というのは、当社には多くの断片化したシステムがあったからです。ユーザーは、Salesforceのようなサードパーティテクノロジーを介してマーケティングサイトに入ってきて、最終的にはRestaurant Hubのユーザになる可能性があります。そのジャーニーを通じて様々なIDを追跡し、すべてを結び付けることは、Mixpanelを使用する以前はできないことでした」。IDマージ機能のローンチにより、Deliverooブログを匿名で閲覧し、後でログインするレストランを簡単に特定したり、Deliverooシステム内でのマーケティングサイトの匿名ユーザーからSalesforceのリードまでの、新規レストランのジャーニー全体を追跡したりすることができます。「私たちにとって、パートナーのオンボーディングのジャーニーと成功へのジャーニーを最適化する方法を理解できることは重要です。オンボーディングとミッドボーディングの全ステップを踏んで、注文を受けられる本稼働の状況に移行しても、成果が見られないことがあります。未だに初回注文を受けていないかもれません。注文を1件受けたが、悪いレビューだったかもしれません。そこで、いくつかのマーケティングコンテンツを提案する、包装を改善するよう推奨する、当社のデリバリー包装ストアにて包装資材を購入するよう推奨する、といったアドバイスをすることになります。Mixpanelを利用することで、全体像を把握することができます。当社のアプリケーションにわたるインタラクションを追跡することができます」
  • ファネル: Deliverooは主にファネルを調べて、ドロップオフの状況を確認します。「特定のフローに調整を加えることができる領域です」とNg氏は言います。「既存のユーザーが小さなウィザードを使用するといった行動を取っているか、レストランユーザーがログインしてマルチステッププロセスを介して「オファー」を作成しているか、といったことです。ファネルを見て、ユーザーエクスペリエンスを向上させるためにできることは何かを把握したり、ユーザーが実際にそのオファーの作成を完了したかどうかを確認したりします。これは、フリクションがあるかもしれない場所を特定して、探求すべき領域を絞り込むのに役立ちますす。データを掘り下げて調べる必要がある、あるいはエラー内容を分析する必要があるのかもしれません。恐らく、ユーザーが次のステップに進むことを妨げていることで、何か見逃していることがあるのかもしれません」。また、Deliverooは、サインアップから初回注文までのジャーニーを確認する、より大きなコンバージョンファネルを注視します。フリクションがある場合、手動プロセスを省いたり、問題点を減らしたりすることで、こうしたステップ間のタイムデルタを減らす方法を探ります。
  • リテンション: Deliverooは、レストランがプラットフォームにエンゲージしているかどうかを確認するために、1週目と3週目のリテンションを調べます。Hubを使用することに価値を見出しているか?「注文を受けるのに、必ずしもHubを使用する必要はありません」とNg氏は言います。「セットアップ後に、完全にオートパイロットにして注文を受け始めることができます。そのポータルに必ずしも戻る必要はないかもしれませんが、ビジネスの成長と管理を支援するためにDeliverooは手助けをしたいのです。ユーザーの啓蒙を行う、方向性を示す、業績を高める支援をする、といったことを行う機会ですので、エンゲージメントとリテンションを測定したいのです」。

DeliverooMixpanelを非常に気に入っている理由

様々なチームがMixpanelを使用してデータにアクセスできる。Deliverooでは、次のようなチームがMixpanelを使用しています。

  • プロダクトチーム:プロダクトマネージャー、エンジニアリングマネージャー、エンジニア、デザイナー、データサイエンティスト。
  • コマーシャルチーム(特にB2Bマーケティングチーム)。
  • データサイエンスチームとBIチーム(特にエンゲージメント指標の場合)
  • PMとプロダクトマーケティングマネージャー(特に新機能に関するエンゲージメントとインタラクションを測定する場合)

Mixpanelとの協働:「Mixpanelアカウントチームとの連携はスムーズに進みました」とNg氏は言います。「最初にMixpanelを実装したとき、当社で記録しているログインユーザーの数とMixpanelが記録したMTUとの間に大きな差異があることに気づきました。当社担当のMixpanelアカウントマネージャーは、サポート部門に連絡してくれました。当社のエンジニアがMixpanelのサポートチームと連携した結果、最終的に問題の根本原因を特定して是正することができました。

「もう1つ強調しておきたい点は、Mixpanelと一緒に、複数の部門にわたる約40名の従業員を対象にしたトレーニングセッションを実施したことです。あのような高いレベルのサポートは本当に有難かったです。Mixpanelを利用することにワクワク感を抱かせるのに大きな効果がありました」。

Jordan Ng氏からのアドバイス

「適切なビジネス指標の策定・公開は、開発プロセスに組み込む必要があります。どういう意味か説明しましょう。エンジニアに特定の機能を選んで取り組むよう指示する場合、コードをテストするために単体テストを書くことを明示的に依頼する必要はありません。それは、機能を開発するプロセスの一環だからです。オペレーション指標の策定・公開も同様です。サービスの健全性を確認して、そうした指標が単なる参考程度の情報にならないようにする必要があります。ビジネス指標について考えるときは、同じ思考パターンと厳密さを適用する必要があります。

これまで私が勤務してきた企業の多くは、そうではありませんでした。機能を構築する作業の一環として、それが当然のように行われることを期待することはできません。これを、職場風土に組み込んで、各自に期待されることと認識されるようにすることが、恐らく最も重要で最もインパクトのあることだと思います。

世界中にあるすべてのツールを使用することはできますが、データを公開していない場合(つまりプロダクトマネージャーやデータサイエンティストが開発段階にて考慮しなかったために、プロセスを遡ってデータを追加する必要があり、特定の質問に答える必要がある場合)、望ましい状態から二歩下がった位置にいることになります。

次のような質問をする必要があります:有益な指標はどれか?何を測定したいのか?Mixpanelに対して発行すべきイベントはあるか?「当然のこととして行われるように、それを職場風土や開発プロセスに組み込むようにする」。それが私の最大のアドバイスです。

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