製品主導の成長とは?

製品主導の成長

製品主導の成長に焦点を当てる会社は、コンバージョン率とリテンション率を高めるという最も手間のかかる部分を製品に任せます。

製品主導の成長とは?

OpenView VenturesのBlake Bartlett氏が作り出した言葉である製品主導の成長(PLG)とは、プロダクトそのものがアクイジション、リテンション、拡大の主要チャネルであるプロダクト戦略を用いるというアプローチのことです。この戦略は、エンドユーザー向けのプロダクトを構築するというものであり、今日の多くのトップSaaS企業(Slack、Atlassian、Shopifyなど)を成功に導いてきました。

製品主導の成長を利用する会社では、既存客をフルに活用してプロダクトの利用を高めます。素晴らしいプロダクト体験は、それを他者に共有したい顧客を生み出すという考え方です。

「製品主導の成長」プロセスは次のようなものになります:

  • 価値を提供する卓越したプロダクトを構築する。
  • ユーザーにプロダクトまたはその一部を無料で試してもらう。
  • ユーザーがプロダクトについて他者に話し、普及に弾みがつくようになる。
  • プロダクトを紹介された人がプロダクトを使用し始めて、他者に紹介する。
  • このサイクルは、プロダクトの寿命全体を通じて繰り返されます。

上記は理想的なシナリオであり、必ずしもこのようになるとは限りません。「製品主導の成長」戦略の進行を妨げる要因は数多くあります。その筆頭がプロダクト自体です。

「製品主導の成長」戦略は次のようなプロダクトに対して上手く機能することが多いです:

  • 業務または日常生活を向上させるために定期的に使用することを目的としている。
  • 協力や他の人々との関わりを可能にする。
  • ユーザーが他者を招待できるようにする。
  • 使いやすい。

たとえば、プロダクトが複雑であったり、非常に高価であったりする場合、「販売主導の成長」アプローチまたは「マーケティング主導の成長」アプローチを取った方がメリットが大きいと思われます。

製品主導の成長と販売またはマーケティング主導の成長

販売主導の成長とマーケティング主導の成長について、もう少し詳しく見ていきましょう。簡単に言えば、両方とも、ユーザーにプロダクトを体験させるのではなく、メッセージングやプロダクトができることに依存します。効果的なメッセージングにするには、最終的に顧客にプロダクトが必要だという気持ちを抱いてもらう必要があります。したがって、これらの戦略の成功は、顧客基盤とそのニーズをどれくらい理解しているかにかかっています。

「マーケティング主導の成長」戦略は、次のようなものになります:

ユーザーが広告キャンペーンを通じてプロダクトを見つける。プロダクトをオンラインで調べることで、詳細なリサーチを行う。興味を持ったら、追加情報を得るために、デモを手配したり、ホワイトペーパーをダウンロードしたりする。ユーザーは、個別コンサルティングのためにセールスチームと話し、(上手くいけば)商談成立となる。

ご覧のように、これは、ユーザーにプロダクトへのアクセスを提供する、「製品主導の成長」戦略とは大きく異なります。製品主導の成長では、価値を約束するのではなく、顧客を獲得する、紹介者を提供してもらう、成長を創出する、といったことを行うために、ユーザーに価値を体験してもらいます。

だからと言って、製品主導の成長を使用するときに、マーケティングやセールスチームが不要だということではありません。実際、それらもプロセスの重要な一部です。

たとえば、製品主導の成長は、セールスチームが連絡する前により適した見込み客を絞り込むのに役立ちます。こうした見込み客を、無料トライアルやフリーミアムモデルを試して満足した「製品を体験し価値を認めた見込み客(PQL)」と呼んでいます。セールスチームは、プロダクトデータを分析して、ユーザーが有料顧客にコンバージョンする確率が高いことを示すアクションを特定することもできます。

製品主導の成長の長所

製品主導の成長が貴社にとって最良の戦略かどうか疑問に思っていますか?場合によっては最適ではないこともありますが、製品主導の成長には独特な長所があります。

より速い成長

企業が製品主導の成長を用いる第一の理由は、採用と拡大を加速化するためです。要するに、ユーザーにプロダクトを無料で試してもらうことで、すぐに要点に触れて敷居を低くするのです。

スケーラビリティ

ほとんどの企業は、SlackやShopifyと同じレベルの成功を達成することに胸を躍らせますが、規模を拡大することが難しい場合もあります。製品主導の成長は、次のような理由から、急成長を目指す企業によって使用されることが多いです。a) 無料トライアルやフリーミアムモデルによって促進されるトップオブファネル(見込み客育成の初期段階)に適している、 b) 競合他社が営業組織を構築することに焦点を当てるのに対して、製品主導の企業はオンボーディングおよびサービス提供を向上させることにリソースを割り当てることができる。

アクイジションコストの削減

「製品主導の成長」戦略を用いることで、顧客獲得チャネルが製品に組み込まれるため、必要となるマーケティング予算を大幅に減らすことができます。結果的に、全体的なアクイジションコストを削減できます。

リテンション率の向上

製品主導の成長により、ユーザーはプロダクトの価値を素早く理解するので、ユーザーの期待をプロダクトの機能と整合させることができます。これにより、より良いユーザーとの適合を実現して、長期的にはユーザーリテンション率を高めることになります。

顧客の承認

製品主導の成長は、主に口コミプロモーションに基づいています。貴社がプロダクトを利用するよう人を説得するのではありません。代わりに、貴社のユーザーがプロダクトの採用を促すのです。

価値を高めることに焦点を当てたプロダクトになっているため、顧客の大部分はポジティブなフィードバックを提供します。そうしたレビューや意見は他の消費者によって読まれ、アクイジションサイクルが作り出されます。多くの消費者は、オフラインにて耳にしたプロダクトをオンラインにて調べます。このことは、製品主導の成長を用いる企業に有利に働きます。

製品主導の成長がユーザーの価値に依存する理由

結局のところ、どのプロダクトにとっても価値を提供することが重要です。顧客がプロダクトの価値をすぐに理解できない場合または使用した後に価値を得られない場合、そのプロダクトが市場で長く生き残る確率は低いです。

前述のように、無料トライアルやフリーミアムモデルを提供することは、製品主導の成長では非常に一般的です。ユーザーは無料で価値のある何かを受け取りますが、さらなる価値を得るには有料の他の機能を使用しなければなりません。無料トライアルやフリーミアムモデルを使用することで、ユーザーは「買う前に試す」ことができ、貴社はプロダクトを使用する前に離脱する可能性のあるユーザーのセグメントを特定することができます。

しかし、無料トライアルやフリーミアムモデルを提供する戦略を成功させるには、プロダクトがどのような価値を提供するかについて鋭い感覚を持っている必要があります。プロダクトの真の価値がどこにあるか、それをどのように紹介するかを見極めることは、必ずしも容易なことではありません。場合によっては、対象市場にとって特定の特徴や機能がどれだけ価値があるものかを認識できないことがあります。

それが、プロダクトの真の価値を利用するのにアナリティクスが必要になる理由です。

製品主導の成長のために追跡すべき指標

大部分の企業にとって、製品主導の成長はプロダクトアナリティクスなしでは可能ではありません。それは、戦略の成功が、最高のユーザー体験を作り出せるか、消費者がプロダクトをどのように利用しているかを正確に理解しているかにかかっているからです。そうした深いレベルのインサイトはデータから得ることができます。

製品主導の成長のために追跡すべきトップ指標には次のようなものがあります:

無料トライアル/フリーミアムモデルアカウントのコンバージョン率:これは、プロダクトを試した人のうち何人が購入することにしたかを測定するものです。言い換えれば、ユーザーの大半が有料の機能に付加価値を見出したかどうかを教えてくれます。

アクティベーション率:アクティベーション率を定義して分析する方法は様々ですが、これは、一般に価値を体験した新規ユーザーの割合を測定するものです。広義的には、アクティベーションは、新規ユーザーがアクティブユーザーになる基礎的なステップです。プロダクトや業界によりますが、アクティベーションは、登録、初回購入、5つの動画の視聴、一定期間における2つの入金、というように定義することができます。

チャーン率:これは、一定期間にプロダクトの利用を止めた人の数を測定するものです。チャーン率は、経時的に顧客がプロダクトにどの程度満足しているかを示します。

デイリー/ウィークリー/マンスリーアクティブユーザー(DAU、WAU、MAU):こうした指標は、任意の日、週、または月におけるアクティブユーザー数を示します。貴社のプロダクトに最も適した指標または3つすべてを追跡することができます。

エンゲージメント:広義的には、エンゲージメントを測定するのに役立つ指標は、包括的なプロダクト戦略のために追跡すべきです。顧客がプロダクトとどのように関わっているかを理解することで、エンゲージメントスコアを作成することもできます。

これらは、「製品主導の成長」戦略を実行するときに追跡する指標のほんの一部に過ぎないことに留意してください(包括的概観については、プロダクト指標のガイドをご覧ください)。発見したことに基づいて、コンバージョン率を向上させて、「製品主導の成長」サイクルにおける勢いを継続させるために、プロダクトやサービスを調整する必要がある場合があります。

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